2009年05月23日

♪ 家をつくるなら...寝室編

今日は『夫婦の寝室』について考えてみましょう。

まず、思い浮かぶのは、
・“布団”で寝るか“ベッド”で寝るか?
 布団を毎日、敷いたり収納したりは大変!だからベッドがいい!
 いやいや、日本人はやっぱり畳で寝るのが落ち着く.....
・ベッドの場合、部屋にシングルベッドを2台入れるか、
 ダブルベッドとするか、
 はたまたクイーンサイズやキングサイズのベッドを入れるのか
・TVを見る、PCでネットを楽しむ、本を読む、お酒を飲む、
 化粧をする、書斎コーナーがほしい、...
といった(和室or洋室)のような部屋のタイプや
ベッドの大きさによる部屋の広さ、
あるいは、寝室で行う行為のための しつらえ などでしょうか...

↓和室の寝室 : 正面がクローゼットを兼ねた布団の収納場所
♪ 家をつくるなら...寝室編

↓ベッドとした寝室
♪ 家をつくるなら...寝室編

もちろん、そういったことも重要なのですが、
他にもいろいろと考えないといけないことがあります。

まず、夫婦寝室を、夫婦別々の部屋とするか、いっしょの部屋とするか、
といったことを考えてみましょう。
ある、既婚女性を対象としたアンケート調査では
約50%の人が、『夫婦寝室を分けたい』という結果があります。

この理由には、次のようなことが考えられます。

「夫の帰宅が遅く、せっかくの眠りを妨げられる」
つまり、眠りについているところを、
遅く帰ってきた旦那さんが、横でゴソゴソして
目が覚めてしまい、ゆっくり寝れない。
逆に旦那さんの方からだと、
奥さんが朝食の用意や子供たちのお弁当作り等で
朝、早く起きないといけない場合、
ギリギリまで寝ていたいところ、目覚めてしまう。

「仕事の関係などで夫婦の時間帯が違う」
そもそも、夫婦各々が仕事を持っており
やむを得ず それぞれの生活時間帯が違っていたり、
夜、部屋で仕事の続きをやらないといけなかったり
どちらかが、寝ているそばで明かりをつけて読書したり、
TVを見ていたり...

「旦那さんの“いびき”や“歯ぎしり”“寝言”がうるさい」
逆もありでしょうね.....

.....などなどです。

『夫婦寝室はいっしょがよい』という理由には、
「夫婦の時間を大切にしたい」、
「二人の方が安心して眠ることができる」、
「ベッドは別でも、気配を感じる距離の感覚は大事」
といったことが、あがっていました。

いっしょがよいのか、分けたほうがよいのか。
どちらが、正解ということはなく、
両者の折衷案的なプランも考えられるでしょう。

どのようなタイプがご家族の生活スタイルふさわしいか
じっくり話し合って検討してみてください。

↓ダブルベッドの寝室:寝る時間にズレがある場合など、眠りを妨げられやすい。
♪ 家をつくるなら...寝室編

↓夫婦いっしょの寝室でも、シングルベッドを2台とすれば、くっつけるとダブルベッド風に
ベッドを離せば、比較的睡眠を邪魔されないというメリットがある。
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もうひとつ、違った方向から『夫婦寝室』を考えてみましょう。

それは、前回『子供室編』でも述べましたが、
『寝室』で行う行為・機能を分解して
他の部屋にそれを振り分け再構築する...
ということです。

一般的に『寝室』では、「寝る」ということが主たる目的です。
これに、各ご家庭の生活スタイルなどが加わって
いろいろなことができる部屋になっています。
TV見たり(最近ではホームシアターのような)、読書したり、
ネットをやったり、化粧をして身支度整えたり...などなど
オールマイティな部屋です。

それゆえ、ある程度の広さが必要となってきます。

敷地も広く、大きな面積がとれる、
あるいは予算も十分かけることができる
(面積が増えれば、当然コストアップになります。)
場合はよいのですが、
なかなか、そうはいかないこともあるでしょう。

そういった場合、この『機能分解→再構築・機能の振り分け』
のようなことが、有効になる場合があります。

そう、思い切って『寝室』を、主に『寝る』という行為に
“特化”してみるのも、一案です。

例えば、「書斎コーナー」をリビングの一角に設ける。
例えば、「化粧」は、洗面室の中でできるようにしつらえる。
といったようなことによって、
『寝室』をベッドが置けるだけくらいの広さにコンパクトにまとめ、
その分の広さを、リビングなど家族みんながあつまる場に割り当て、
『家族の集う場』をより充実した空間にする
といったプランも考えられます。

↓これは、リビングと引戸で仕切られ
 一体となるような寝室(畳ベッド)の例です。
 畳部分を“”小上がり”とし、
 布団をあげ収納すると
 リビングの一部となるようにしてあります。
♪ 家をつくるなら...寝室編

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まだまだ、プランのアイデアはたくさんあります。
各ご家庭のライフスタイルは“十人十色” さまざまです。

写真は、倉俣史朗というデザイナーがデザインした
“ラピュタ”というタイトルのベッドです。
どのようにして寝るかは、想像つきますよね。
このような、夫婦の寝方も、“あり”なのかもしれない.....
♪ 家をつくるなら...寝室編


まずは、各ご家庭なりの『家族や夫婦のありかた』を
再度、ご家族で見つめなおし、話し合って
どのような『寝室』としたいか、
そこでどのようなことをしたいか など、
いろいろと考えてみてください。

そして、私は、それをもとに
家全体のバランスやご予算などトータルに考え
建築的に可能かどうかを判断し、
できるだけ、ご要望に近づけていきます。
もしご要望に十分にそえない場合でも、
こういうプランがありますよ!
といったアイデアを、ご提案していきます。

住む方が使いやすく、気持ちがよい空間が出来上がり
そこで楽しい時間を過ごして年輪を重ねていっていただくのが、
私の一番の願いです。☆



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プロフィール
ryosuken
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中村良輔。  一級建築士。 福岡市(博多)出身の島ナイチャー。
               沖縄に住んで17年.....
いろいろな建物の設計・リフォーム・インテリアデザインなどの詳しいお問い合わせやご相談等は、           
e-mail :            
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